誕生秘話

桂先生との出会い

「何か打開策はないものか?」
この先行き不透明な時代に、ミノル化学工業の方向性を見出すために、大阪産業創造館主催のセミナー「社長道場」に参加しました。

そこで、講師の桂幹人先生(桂経営ソリューションズ株式会社 代表取締役)から最初に、
「メーカーに提案できる業者を目指すのか?」
「アイデアの王様のような業者を目指すのか?」と問われ、間髪いれずに私は答えるとともに、決意しました。 「メーカーに提案できる業者になります!」 そしてその決意とともに、フィギュアケースとして販売していたミノルキューブは捨てました。

アイデアの創出

2週間後、メーカーに提案できる業者を目指し、25のアイデアをプレゼンしました。
その中で、桂先生より円柱形の容器を使ったパッケージを、どこの会社の、どんな商品を入れればよいかを具体的に考えなさいとの指示が出て、 ベビー用品のメーカーにベビーシューズを入れて販売する
・お菓子メーカーにキャンディーやクッキーを入れてのパッケージ提案、その他、Tシャツを入れたり、バスタオルを入れたり、水着、ゴルフボールなど・・・・
思いつく販売先と商品を片っ端からリストアップしました。

核心へ・・・スーパー郵便局員との出会い

「ただの単なるダイレクトメールを送っても、アイデアのミノル化学工業をアピールするのには物足りないな・・・」
と桂先生がつぶやいたところ、大阪産業創造館のスタッフの方が「スーパー郵便局員さんを知っていますから、紹介しましょうか?」と言っていただきました。

理由は分からないのですが、その時なぜか妙な胸騒ぎがしたのを覚えています。
そして後日、日本郵政公社本社に勤務されている田中稔さんにお会いして「アイデアのミノル化学工業をアピールするDM」について話をしている中でミノルキューブの話になり
「これでDMを送ればいいじゃないですか!」との提案がありました。
「えっ??」思いもよらない提案に私は
「このケースを郵便で送れるのですか?」と聞き返しましたが、
「ええ、大丈夫ですよ」とあっさりと返答をもらいました。
そこから、送り方などの不明点を質問したのですが「まったく問題なく送れる」と知り、大きなアイデアを得たのです。

次の難題

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ミノルキューブを郵送で送れることが分かっても、内寸約6センチの立方体の中にDMを入れるにはどうすればよいのか?

いくらなんでも手書きは無理だろう・・・どうしようか?
難題ではあったが、できることなら「中身もミノル化学らしいものにしたい!」という気持ちが強くなって寝ても覚めても考える日々が続いた。
そんな中、思いついたのが8面ページのDMだった。その中には、あいさつ文・商品紹介・企画提案・写真などを折り込み「顔の見えるDM」が出来上がった。おまけに真っ赤なリボンをくくり、まるでプレゼントボックスのように仕立てた。

完成

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普通の封筒に入ったDMなら、それはそのままゴミ箱行きになるケースがほとんどだろう。しかし、リボンのついたプレゼントボックスが手元に届いたら・・・・私なら、それは開けずにいられない。
そう信じて、第一弾のミノルキューブDMを約20通郵送しました。 発送してから2~3日経って、そのお客様に順に電話をします。 電話の話し出しはこんな感じでした。

「透明のケースでダイレクトメールを送らせていただいた者ですが・・・」 電話口に出られたある事務員さんは「あっ~!」という感じで、 ミノルキューブDMをご存知のようでした。
取り次いで頂ければ後は大体スムー ズに話は運びます。全くご興味がない場合は別ですが・・・ お客様は間違いなく覚えて下さっています。
おそらく話をしているお客様の デスクにおいてあるでしょうから・・・ こうなればお客様の会社の玄関に一歩踏み入れた状態です。
皆様の商品にご興味があれば必ず会って頂けることでしょう。

通常のDMでは開封されることなく、お客様の目にも留まることなく ゴミ箱行きです。 私の第一弾の結果は約8割の新規のお客様とアポが取れ、 お会いすることができました。

このお話を田中みのるさんにご報告したところ、 「そりゃそうでしょう。すごいですね。」となり、その後 全日本DM大賞に応募できることを教えていただき、 応募させて頂くことになり、まさか、まさかで全国応募の3,534通の中から 製造部門の銅賞を受賞するに至りました。